「買取フランチャイズで考えられるトラブルとは?」
「トラブルが起きた時の対処方法は?」
買取フランチャイズは多くの成功事例がありますが、一方でさまざまなトラブルも存在します。
本記事では、本部や顧客とのトラブルや、盗難品に関するトラブルなど、詳しく解説していきます。
買取フランチャイズ本部とのトラブルとは?よくあるトラブルを紹介!
買取フランチャイズ本部とのトラブルとは何があるのでしょうか?
予想されるトラブルについて解説していきます。
契約違反
フランチャイズ契約では、オーナー側、本部側双方に守らなければならない契約があります。
オーナー側の契約違反
- 秘密保持義務違反
業務上知り得た情報を利用したり、関係者以外に開示したりした場合。
秘密保持の有効期限については契約内容で異なる。 - 競業避止義務違反
フランチャイズ本部と競合する事業を行った場合。
「契約終了後〇年は競業避止義務を負う」などの契約がある。
本部側の契約違反
- テリトリー権違反
同じ本部の店舗が近隣に開業した場合。
加盟店の売り上げを保証するために近隣に出店してはいけない契約の場合がある。 - 指導援助義務違反
加盟したオーナーにサポートやアドバイスがない場合。
本部はノウハウやサポートを提供する義務がある。
利益分配の不一致
売り上げの計算方法をきちんと取り決めていない場合、本部へ支払われる部分、加盟店に残る部分が不明確になります。
また、広告費用、ロイヤリティなどのコストがいくらかかるかはっきりしていない場合、利益分配の不一致につながります。
いずれも、契約書の文章が曖昧なことで起こりうる問題です。
そして、一部では不正行為を行い利益を多く分配しようとするパターンもあり、法的手段の検討をする必要が出てきます。
フランチャイズ規程の変更
本来、契約は双方の合意によって成り立つものです。
しっかりとした説明がなく、フランチャイズ規定を変更した場合、オーナーは不満を抱くことがあります。
オーナーに不利な変更は、ロイヤリティの増額や仕入れ先・数量の制限、営業時間の制限などです。
コストの増減や、売り上げの減少につながる契約内容の変更はオーナーに経済的な影響を大きく与えてしまいます。
品質管理問題
フランチャイズ契約における品質管理とは、サービスや商品の品質を管理することです。
サービスの質・商品の質が落ちることはお客様にとってデメリットでしかなく、口コミやリピートに悪影響を与えます。
また、品質の低下はフランチャイズ契約に違反する可能性もあるため、本部とのトラブルにも発展してしまいます。
お客様との間にもトラブルはある?よくあるトラブルを紹介!
買取店のトラブルは、お客様との間にも起こり得ます。
具体的なトラブルの内容を見ていきましょう。
盗難品の買取をめぐるトラブル
持ち込まれた商品が盗難品であることが発覚した場合、トラブルに発展します。
お客様自身が盗難品であることを知らない場合と知っている場合の、両方が考えられます。
店舗側は購入前に、身分証明書の確認・商品の購入が証明できるもの・シリアル番号・製造年月日などの確認が必要です。
買い取った後に盗難品であることが発覚した場合には、速やかに警察に届け出し、証拠の提出など行います。
買取価格に関するトラブル
買取価格がお客様の予想していた価格よりも低い場合や、買取店の査定が査定が正確でない場合にトラブルになりやすいです。
商品が傷ついていたたり、付属品の不備があったりする場合も査定価格は低くなります。
買取店は査定方法や基準を明確に説明し、お客様に理解してもらうことが大切です。
また、スタッフのトレーニングを行い、正確な査定ができるようにしましょう。
商品の破損や不備に関するトラブル
買取店では買取だけでなく、商品の販売を行っている店舗もあります。
お客様が買い物をした後に、「商品が破損していた」「付属品が足りない」といったクレームが出る可能性があります。
販売前には、お客様と一緒に商品の状態を確認しておくことが重要です。
また、写真を残しておくなど、記録をしっかりすることもトラブル回避につながります。
トラブルは本部やお客様だけじゃない!盗難に合わないためには?
フランチャイズに関するトラブルは本部だけではありません。
スタッフや顧客との間にもトラブルは起きるので、解説していきます。
顧客やスタッフからの盗難
買取店には高価な品物が保管されていることが多いので、お客様やスタッフから盗難にあうリスクが高くなります。
高価な貴金属やジュエリー、電子機器などが狙われやすいです。
スタッフは商品を管理する立場にあるので、商品を持ち出すのはお客様よりも簡単にできてしまいます。
また、スタッフが不正を行い盗難品の取引を故意にしてしまう可能性もあります。
盗難が起きてしまった時の対応
盗難が起きてしまった場合、まずは状況の確認をします。
何がいつ盗まれたのかなど、防犯カメラの確認、店内にいた人の話や在庫を確認して把握しましょう。
必要な場合はすぐ警察に届け出をしなければいけません。
スタッフからの盗難が疑われる場合、内部調査を行います。
売り上げや買取の記録などに不正がないか調べます。
盗難防止対策
買取店は高価なものを扱う頻度が高いので、店舗のセキュリティを強化して盗難対策を行うことが重要です。
監視カメラでの店舗内外の監視や、お客様の身分証を確認し、来店記録を残しておくことも有効です。
スタッフに対しては、重要なデータにアクセスする際のパスワードの設定が必要です。
また、商品を管理するエリアに入るためのセキュリティシステムを導入することも不正防止につながります。
商品に関する情報は、写真などと一緒に正確に残しておきましょう。
トラブルの予防に必要なことは?コミュニケーションをしっかり取ろう!
トラブルを回避する方法はいくつかあります。
契約書やコミュニケーションの重要性などを解説していきます。
本部との契約書の詳細な確認
契約書は本部とフランチャイズ契約を結ぶ際の条件が書かれてある重要な文書です。
ロイヤリティ・利益の分配方法・価格設定・支払い条件など、多くの情報が書かれています。
契約書は法的な文書であり、スムーズな店舗運営のためにも欠かせません。
難しい表現もありますが、分からない部分は質問して、「聞いていたことと違う」とならないようにしましょう。
本部の情報を集める
契約前に本部の情報をたくさん集めておくこともトラブル防止には重要です。
ビジネスモデルや運営方法を知ることで、自分に合っているかが分かります。
また、これまでの実績や歴史を知ることで、安定した売り上げが期待できるのか、丁寧なサポートが受けられるのか判断できます。
そして、実際に契約を結んだ人や、説明を聞いた人の口コミは、本部側でなく、自分と同じ立場からの意見なのでとても重要です。
コミュニケーションの強化
スムーズな店舗運営をするためには本部・お客様・スタッフなど、さまざまな人たちとのコミュニケーションが重要です。
コミュニケーションを強化して信頼関係を築き、トラブルの防止・早期解決に役立てましょう。
本部から適切なサポートを受けるためには、密に連携を取り、分からない事や不安なことなど逐一相談することが大切です。
お客様に対しては、買取条件や査定基準を明確にし、丁寧に説明することで信頼関係を築けます。
また、スタッフに対しては、話しやすい関係性を築き、要求に耳を傾けることで不正やトラブル防止ができます。
透明かつ明確なポリシーの提供
ポリシーとは、「方針」や「政策」といった意味で、ビジネスの方向性を定めたものです。
明確なポリシーを提供することは、運営が適切である事を示すことにもなり、関係者から信頼を得ることにつながります。
具体的には、買取条件・評価基準・価格設定・支払い方法から、個人情報の取り扱いまで、正確に伝えることです。
伝えることで、安心して買取を利用でき、売り上げの増加が期待できます。
スタッフに対してもお客様に伝えるポリシーを共有することで、一貫したサービスを提供できます。
安全な輸送と梱包を心がける
商品の破損したり紛失したりした場合は、お客様や納品先など、さまざまな人とのトラブルに発展します。
また、信頼を失うことにもつながるので、安全な輸送と丁寧な梱包は重要です。
適切なサイズの段ボールを使用し、クッション材で商品が動かないようにしてから輸送しましょう。
トラブルが起こってしまった時はどうする?解決方法も確認しておこう!
実際にトラブルが起こってしまったら、早期の解決が望ましいです。
自分だけで悩まずに専門家の意見を取り入れることも検討しましょう。
専門家に相談しよう
一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会とは、業界の健全な発展と育成を目的とした、50年以上の歴史を持つ団体です。
日本国内のフランチャイズ全般に関する相談事に、対面・電話で相談に乗ってくれます。
法的手段の検討
トラブルが起き、当事者間や専門家に相談しても解決できない場合は、さらに深刻な事態へ発展します。
しかし、複雑化したトラブルで法的手段を取る場合は、費用や時間を費やす可能性もあります。
法的手段は最後の手段としてとっておき、平和的解決を目指しましょう。
契約終了の種類
契約を終了するにはいくつかの種類があります。
- 契約期間が満了し、契約が終了する
- 契約期間中であっても、本部とオーナーが協議して契約が終了する
- 契約違反による契約解除
- 一定の条件を満たせば加盟店が一方的に契約解除できるという内容の契約がある場合
いずれの場合も契約書にのっとって進めていきます。
契約解除の申告期間、契約解除禁止期間、違約金など、さまざまな取り決めがあるので、契約書の内容をよく確認しておきましょう。
買取フランチャイズトラブルに関するよくある質問
買取フランチャイズトラブルに関する質問を集めました。
盗難品を知らずに買い取った場合、罰則はある?
盗難品を知らずに買い取った場合、罰則はありません。
しかし、盗難品の疑いや、盗難品であることに気付いた場合は、申告する義務があります。
お客様トラブルに本部はサポートしてくれる?
フランチャイズ本部は、オーナーがトラブルに巻き込まれた場合、適切にサポートする役割を担っています。
担当のスーパーバイザーに、些細なことでも話してコミュニケーションを取っておくことで相談しやすい関係性が築けます。
本部にトラブル解決の窓口がありますか?
電話やオンラインでの相談窓口が設けられていることが一般的です。
ホームページや契約書に記載されているので確認しておきましょう。
買取フランチャイズに興味がある人向け!オススメ買取フランチャイズ事業者4選
買取フランチャイズの開業を考えている人向けに、おすすめ事業者4選の比較をしていきます。
買取大吉
引用:買取大吉HP
買取大吉は全国に750店舗以上(※)あり、テレビCMでもおなじみの買取業者です。
買取大吉がフランチャイズチェーンとして選ばれている理由は充実したオーナーサポートです。
直営店で成功したノウハウを伝授してくれて、開業直後の集客もしっかりとサポートしてくれます。
開業までは最短2か月で、必要なステップは以下の7つです。
- お問い合わせ・資料請求
- 事業説明会
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お申し込み・本部審査
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FC加盟のご契約
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店舗物件開発
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物件契約・オープン準備
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店舗オープン
各種研修は直営店と同様の条件で行っており、査定方法や商品の知識など幅広く学んでいきます。
初期段階からスムーズな店舗運営ができるように、手厚いサポートがあります。
WEBチラシ、折り込みチラシなどのオープン広告の出稿は本部負担です。
困ったときは電話1本で相談に乗ってくれるオーナーサポート制度が整っているので安心して開業できます。
※2023年10月執筆時点
WAKABA
引用:わかばHP
WAKABAはFC募集開始から4年で200店舗&上場グループとなった成長著しい企業です。
最小1.5坪から開業(※)できるので既存店の空きスペースを収入源にできます。
契約からオープンまで担当者がしっかりと寄り添い、サポートしてくれるので安心です。
研修では鑑定スキルや査定スキルも身につけますが、すべて覚える必要はなく、常に本部の査定サポートが利用できます。
※併設開業でバックヤードも共有利用できる場合は、最小1.5坪接客スペースがあれば開業可能。
大黒屋
引用:大黒屋HP
大黒屋は、フランチャイズ展開から23年(※)の信頼と高い知名度が強みです。
また、勤続20年以上のスーパーバイザーが店舗運営をサポートしてくれます。
プランは下記の3つです。
- 愛知県のみ、月額11万円の愛知プラン
- 加盟金、物件取得費、内外装費が0円のトリプルゼロプラン
- 多店舗展開を目指せるベーシックプラン
開業後は本部の査定システムで買取査定をサポートしてくれます。
さらに、写真を送った商品が偽物の時は買取保証があります。
本部に査定を依頼した商品は売却額を保証してくれるなど、手厚いサポートが魅力的です。
※2023年10月執筆時点
ブランドオフ
引用:ブランドオフHP
ブランドオフは国内外で中古ブランド品の買取・販売事業を行っている企業です。
開業前の研修は、座学・店舗オペレーションなど全12日間行われています。
開業後も年4回、店舗運営指導があり、オーナーが適切な運営を進められるようサポートしてくれるので安心です。
また、出張買取の案件紹介・お取り寄せ販売の委託業務があるので、収益の向上が期待できます。
トラブルを回避する方法を理解して買取フランチャイズを進めよう!
買取フランチャイズではさまざまなトラブルが予想されます。
関係者とのコミュニケーションを欠かさず、問題が起きた時に素早く状況を把握し、報告・連絡・相談をしていきましょう。
トラブルのスムーズな解決は店舗運営に欠かせません。
買取フランチャイズを成功させるため、問題の発生から解決策まで理解し、盗難品についてのトラブルにも気を付けていきましょう。